予防歯科PMTC/クリーニング

歯医者さんは歯が痛くなったら行くところ、と思っていませんか？それは一昔前の話で、最近では痛くなくても歯医者さんに行くという方が増加傾向にあります。それは最近「予防歯科」という言葉が世間に浸透してきているからともいえます。

「予防歯科」とは

「予防歯科」とは、歯が痛くなる前に「虫歯」や「歯周病」にならないよう予防していくことです。それにはご家庭でのケア(セルフケア)と歯科医院でのケア（プロケア）を両方行っていくことがとても大切になります。

「予防歯科」と聞いておおよその方が「虫歯にならないための検診？歯磨き？」と思い浮かぶかと思います。しかし、「予防歯科」は「虫歯」だけの予防ではありません。大人の方は特に「歯周病」に関しても同じく「予防」が必要なのです。

大人の方の予防歯科

大人の方の場合は、虫歯と歯周病、主にこの二つに気を付けなければなりません。虫歯もそうですが、歯周病はかかってしまったら自然に治ることはありません。歯周病というのは知らず知らずのうちに進行してしまいます。歯を失う原因第１位は歯周病というデータがあるように、ほおっておいてはいけない病気です。重度になると歯がグラグラと揺れてきて抜け落ちてしまいます。

しかし、正しい歯磨きをしっかり行うことと、歯科医院での歯石やプラークを取るクリーニング、定期的な歯科検診、歯周病検診、歯周病治療を行うことで歯周病の進行をとどめることはできます。今からでも遅くはありません。歯が痛くなくても当院で歯科医院のケアを受けてみませんか？

虫歯や歯周病は痛くなくても思いがけなく進行している場合が多くあります。歳をとられたときに一本でも多くご自分の歯が残っているよう、ご家庭でのケア（セルフケア）と歯科医院でのケア（プロケア）をご一緒に行っていきましょう。

PMTC

歯科医院においてのケア（プロケア）についてはPMTCがあげられます。PMTCとは「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略で虫歯や歯周病にならないように行うお口の中のクリーニングです。PMTCは歯科衛生士が特別な器械を使い歯の汚れを落としていきます。

歯石や歯垢も落としますが、なかでも「バイオフィルム」と呼ばれる汚れはしつこく、歯ブラシでは落としきれません。定期的に歯科医院で歯石、歯垢、そして「バイオフィルム」も落とし、クリーニングの最後にはフッ素を歯に塗ることで歯垢の付着防止、歯質の強化が期待できます。

定期検診の間隔（時期）

定期検診の間隔というのは当院では３か月～６か月で行っています。虫歯のできやすさやお口の中の状態に個人差があるので、人により間隔は異なります。

定期検診の間隔はドクターと歯科衛生士で患者様の情報を分析して決定し、患者さんにお話しさせていただきます。また当院では定期検診の時期が近づきましたら、おハガキでお知らせするようにしています。

お子さんの予防歯科

お子さんに関しては虫歯予防がメインになります。お子さんは重度の歯周病にかかることはほとんどありませんが、歯肉が腫れる歯肉炎には気を付けなければなりません。

歯肉炎は歯に付着するプラーク（歯垢）が原因で歯肉が腫れ、出血します。歯磨きがしっかりできていないとこのプラークは歯に付着したままです。このプラークはやがて虫歯を作る原因にもなります。

クリーニングとフッ素塗布

プラークを落とすにはご家庭で正しい歯磨きをすることも大切ですが、もう１つ大事なのが、歯医者さんでの定期的な検診とクリーニング、フッ素塗布です。ご家庭のケア（セルフケア）と歯科医院でのケア（プロケア）、この両方をしっかり行うことでお子さんの虫歯、歯肉炎予防ができます。

歯科医院での検診は虫歯の早期発見につながりますし、普段の歯磨きでは取り切れない汚れや歯石もクリーニングできます。クリーニング後はフッ素を歯に塗ることで虫歯ができにくくなり、継続して使うと強い歯になります。特に歯質が弱い乳歯や生えて間もない永久歯にフッ素の塗布は効果が期待できます。

ご家庭での歯磨き・仕上げ磨き

ご家庭で行うお子さんの歯磨きや仕上げ磨きにおいても、一度歯科医院で正しい歯磨きの指導を受けることをおすすめします。当院では患者さんに丁寧にわかりやすく歯科衛生士が歯磨き指導を行っています。

まだお子さんが小さくて仕上げ磨きが難しいというお母さんも当院にご相談ください。お子さんが楽しく歯磨きできるようお手伝いをさせていただきます。

小さなころから歯科医院に通うことでお子さんに「歯医者さんは痛くなったら行くところ」ではなく「歯をキレイにクリーニングしてくれるところ」だと思っていただけたら嬉しいです。